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運転の卒業

本年のゴールデンウィークは１０連休でしたが、いかがお過ごしになりましたか？

皆様の中には車で遠出された方もおられると思いますが、今回は近年社会問題にもなっているトピックスを取り上げたいと思います。

最近、高齢ドライバーによる悲惨な交通事故が相次いでいます。

経営者の皆様におかれては、仕事上の必要性もあり自動車を運転される方が多いのではないでしょうか？　私も普段、車の運転をしています。

本年4月の池袋の事故では2名の尊い命が犠牲になり、多くの怪我人も出ました。

報道を見る限り、事故の状況から（被害者は信号に従い横断歩道を歩いていた、対して、加害者は高速で信号を無視して横断歩道に突っ込んできた、ブレーキを踏んだ形跡が確認されていない等）、被害者の方々に深い同情が寄せられ、反面、加害者に対しては逮捕されていない事実も加わって強い非難が向けられています。

私も、被害者の皆様に心よりお悔やみとお見舞いを申し上げる次第です。

ただ、弁護士として交通事故を扱ってきた経験からしますと、加害者とそのご家族のことを思わざるをえません。

報道では取り上げられませんが、こうした重大事故の場合、当事者はもちろんですがその家族も過酷な状況に置かれます。

警察による法的責任の追及と社会からの非難によって、当事者とそのご家族は、それまで長年に亘って築いてきた社会的地位や名誉を全て失います。そればかりか家族関係にも亀裂が入り、夫婦は離婚、親子関係は断絶に至るといった例も少なくありません。

経営者の皆さん。まだまだ運転能力に自信を持たれていると思われますが、加齢による衰えは人間であれば避けがたいものです。不名誉ではありません。何事にも卒業はつきものですから、車の運転につきましても卒業（免許の自主返納）を一度検討されてみてはいかがでしょうか？

なお、私が開設しておりますサイト 「弁護士による事業再生・再建」には負債問題の対処方法など、いろいろな情報をお知らせしていますので、ご参考にして頂けましたら幸甚です。